KSK式マーケティング論③「顧客の”急ぎの問題”と”切実な願望”を理解する」
- 2021.08.19
- KSK式ビジネス論

どうもKSKです!
KSK式マーケティング論も第3回となりました。
今のところの「KSK式マーケティング論」の5%を書き終えました。
あと何回続くんでしょうか、、、
さて、第3回のテーマは「顧客の急ぎの問題と切実な願望を理解する」です。
第1回はこちら→KSK式マーケティング論①「顧客は選べ」
第2回はこちら→KSK式マーケティング論②「市場を最適化しよう」
- 1. 顧客視点で考える
- 2. 急ぎの問題と切実な願望
- 2.1. 急ぎの問題
- 2.2. 切実な願望
- 2.3. 例
- 2.3.1. Q、あなたは印刷屋で、「一般住宅にチラシを撒きたいフリーランス」をターゲット市場にしています。「急ぎの問題」と「切実な願望」は何でしょうか?また、どんなサービスを提供すればいいでしょうか?
- 2.3.2. Q、あなたは布団屋で、「古い家が布団を買い換えるタイミング」をターゲット市場にしています。「急ぎの問題」と「切実な願望」は何でしょうか?また、どんなサービスを提供すればいいでしょうか?
- 2.3.3. Q、あなたはセミナー講師で、「人前で話す時に緊張しないようになりたい」市場をターゲットにしています。「急ぎの問題」と「切実な願望」は何でしょうか?また、どんなサービスを提供すればいいでしょうか?
- 3. 顧客が最高の利益を得られるようにする
- 4. 顧客が得る利益を証明する
- 5. まとめ
顧客視点で考える
KSK式マーケティング論②「市場を最適化しよう」でターゲットとなる市場を決定しました。
その市場には、あなたの提供するサービスや製品を求めるターゲット顧客が存在します。
あなたは「彼らが求めるものを求め出した時」すぐに対応できるようにしておかなければいけません。
ハリにかかった時、竿を握っていなければ逃してしまうのと同じです。
そのためには、「顧客が求めるもの」を顧客目線でしっかりと考え理解し、準備しておくことが大切です。
急ぎの問題と切実な願望
「顧客が求めるもの」は2種類あります。
それは、急ぎの問題と切実な願望です。
急ぎの問題
急ぎの問題は読んで字のごとく、「急ぎで解決しなければいけない問題」です。
たとえば、あなたはマッサージ師で「肩凝りに悩むデスクワークの多いサラリーマン」をターゲット市場に選んだのなら、ターゲット市場の急ぎの問題は「肩凝りを解消すること」です。
誰しもがこの「急ぎの問題」は理解し、おおよそのサービス、製品は「急ぎの問題」を解決するために作られています。きっとあなたも、ターゲット市場の「急ぎの問題」を解決する術は持っていると思います。
切実な願望
切実な願望とは、「将来こうなりたい」という願望のこと。
先ほどの「肩凝りに悩むデスクワークの多いサラリーマン」の切実な願望は、「肩凝りに悩まされないようになりたい」ということでしょう。
つまり先ほどのマッサージ師は、肩凝りを解消するマッサージを60分5000円で提供するだけでなく、「肩凝りにおさらばする生活習慣」みたいなタイトルの本を店頭で売ったり、セミナーを開いたりするべきだということです。
あなたは顧客にとっての「切実な願望」を考えたことはあるでしょうか?
この「切実な願望」を考えていない人は非常に多いです。
そして、ここまで考えた人の多くは成功しています。
例
ターゲット市場、ターゲット顧客が求める急ぎの問題と切実な願望について、いくつかの事例を見て一緒に考えてみましょう。そして「じゃあ一体どんなサービスを展開すれば良いのか?」も考えてみましょう。
※答えはすべて一例です。あなた独自の見解を考えてみましょう。
Q、あなたは印刷屋で、「一般住宅にチラシを撒きたいフリーランス」をターゲット市場にしています。「急ぎの問題」と「切実な願望」は何でしょうか?また、どんなサービスを提供すればいいでしょうか?
急ぎの問題→チラシを撒きたい、集客したい、問い合わせや注文が欲しい
切実な願望→地域に根差したサービスになりたい(Web広告ではなくチラシなので、地域密着のサービスと思われる)、労働人生から抜け出したい(フリーランスということは独立したということで、サラリーマンのような労働から抜け出したいのだと思われる)
何を提供するか?
チラシを印刷するだけではなく、人を雇うスタイルや法人化、経営のセミナーを開いたり、地域の看板屋を紹介したり、飲食店にチラシを貼ってもらえるような提携をする。
Q、あなたは布団屋で、「古い家が布団を買い換えるタイミング」をターゲット市場にしています。「急ぎの問題」と「切実な願望」は何でしょうか?また、どんなサービスを提供すればいいでしょうか?
急ぎの問題→新しい布団が欲しい。
切実な願望→ぐっすり眠り、日中快活に活動したい。買い換える手間があるので、長く使える布団が欲しい。
何を提供するか?
熟睡できるような夜の習慣や、自律神経を整えるヨガなどの本を布団に同梱する。
中身の綿を無料で入れ替えたり、破れ、ほつれを無料で直すようなアフターサービスを展開する。
布団ではなく枕ですが、「じぶんまくら」というブランドがこういったサービスを提供していますよね。
Q、あなたはセミナー講師で、「人前で話す時に緊張しないようになりたい」市場をターゲットにしています。「急ぎの問題」と「切実な願望」は何でしょうか?また、どんなサービスを提供すればいいでしょうか?
急ぎの問題→人前で話す時に緊張しない方法を知りたい。
切実な問題→セミナーでの成約率や、プレゼン能力を上げたい。
何を提供するか?
人前で話す時に緊張しない方法をレクチャーする他、パワーポイントを見やすくするアドバイスやコンサル、成約率を高める話し方、案件の組み立て方等のセミナーを開く。
顧客が最高の利益を得られるようにする
当たり前の話ですが、あなたが顧客の「切実な願望」を理解し、実現できるようなサービスを提供すれば、顧客は最高の利益を得られるようになります。
最高の利益を得られるのであれば顧客は満足し、さらに顧客を呼ぶでしょう。
あなたの手にする利益はうなぎ上りです。
最高の利益の基準
これは様々な見解がありますが、僕は「顧客が自分に投資した20倍の利益を得なければならない」と教わりました。
顧客が得る利益は「金銭的、感情的、物質的、精神的」の4つに分類されます。
例えば冒頭の「肩凝り専門のマッサージ師」の場合。
1人の顧客が5000円のマッサージを受け、2000円で「肩凝りにおさらばする生活習慣」の本を購入し、週に1回マッサージに来ていたところを月1回に減ったとしましょう。
マッサージ代で月に2万円かかっていたところが、月に5000円になりました。
この調子で肩凝りが軽減していれば、トータルでとんでもない節約になりますよね。
これが金銭的な利益です。
その他に、肩凝りに悩まされなくなったので仕事のクオリティは上がり、それが評価され昇給昇進もあるかもしれません。
ストレスが減って人間関係も良好になるかもしれません。
この顧客はマッサージ師に投資した何倍の利益を手にするんでしょうか?
20倍どころではありませんよね。
ではこの顧客は、「なんで肩凝りが軽くなったんだっけ?」と考えた時、どう結論づけるでしょうか。
「肩凝りにおさらばする生活習慣」の本を読んだから?
いや、きっと「あのマッサージ師のところに行ったからだ」と思うでしょう。
顧客が得る利益を証明する
あなたがターゲットにした市場の「急ぎの問題」「切実な願望」を実現するサービスを考えついたとしても、顧客はあなたに投資しません。
あなたは、「顧客が投資する前に利益を得られる可能性を見せる」必要があります。
つまり、「あなたに投資する価値があると証明する」ということ。
顧客は「顧客が得る結果と利益を買う」のであり、「あなたのサービスを買う」のではないのです。
こんな有名な話があります。
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ある優れたマーケターと学生に、
「どんな食材も用意するし、どんな条件でもいいから、ハンバーガー屋を開くとする。どんな食材や条件を使う?」
と質問しました。
学生は
「高級な肉を使ったパティ、生食パンのようにもちもちでふわふわなバンズ、瑞々しいレタス、果汁たっぷりなトマトをください。場所は渋谷の駅前がいいですね。」
と答えました。
優れたマーケターは、
「数日間何も食べていない人間をたくさん用意してくれれば良い」
と答えました。
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顧客は「ハンバーガーを買う」のではなく「満腹」を買うわけです。
たしかに僕も、「ビックマックが食べたいな」と思うより前に「腹が減ったな」と思います。
あなたもそうではないですか?
優れたサービスを作る前に「顧客の願望」を考える。
ついつい忘れてしまいそうですが、常に意識するようにしましょう。
まとめ
繁華街の居酒屋よりも住宅街の真ん中の居酒屋が繁盛しているのをよく見かけますが、まさにこの理論の上で成り立っている現象ですね。
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